ゲームブック ドラゴンクエストⅡを熱く語る!

不朽の名作「ゲームブック ドラゴンクエストⅡ」(エニックス版)                                        完成度の高い作品をゲームと比較しながら熱く語ります。 Twitter もあります→ https://twitter.com/john_dq2_book

【創作番外編 ④】 ティアの大冒険 ~生い立ち~

勇者の泉に向かっていたある夜。 眠っていたあたしがふと目を覚ますと、目の前に幽霊がふわふわと漂っていたの! フハハハハ! 偽物の王女め、積年の恨み晴らしてやるぞ! すぐ間近で見る幽霊の姿と、耳をしっかりふさいでも頭の中に響いてくる幽霊の声に あ…

【創作番外編 ③】 ティアの大冒険 ~復讐~

サマルトリアを出発して、みんなであたしがつくったお弁当を食べようとしていたら ガンバってつくった砂糖菓子に毒々しくて醜いアリがかじりついていたの。 ティアの砂糖菓子にかじりつくアイアンアント せっかくつくったお菓子なのに!! 台無しにするなん…

【創作番外編 ②】 ティアの大冒険 ~初戦闘~

旅立ちの朝。あたしはお父様とお母様にご挨拶に行き、2人にあたたかく見送られて ちょっとウルウルしちゃったわ。 その後、おにいちゃんにも「つらくなったらいつでも帰って来いよ」なんて言われて 泣きそうになりながらも、えいやって気持ちを奮い立たせて…

【創作番外編 ①】 ティアの大冒険 ~旅立ち~

あたしは全身が映る鏡に自分の姿を映した。 鏡の向こうには、戦闘服に身を包んだ勇ましい女武闘家が映っている。 ふふっ、今のあたしは成長期よ。 お母様もおにいちゃんもあたしをチビ扱いするけど、あたしも今や立派な武闘家だわ。 おにいちゃんが買ってき…

【創作 147】 おにいちゃんは心配症

先日サマルトリア緑の騎士団に叙任され、勇者の泉で身を清めるというクリフト。 旅にはティアも同行するということで、おれと王妃はクリフトから詳しく話を聞いた。 クリフトは魔法に興味を持っており、魔戦士のおれに憧れを抱いていたんだという。 なんだ、…

【創作 146】 面談

3日ぶりにサマルトリアに帰って来たおれは、忽然と姿を消した城の奴らを探し回り ようやく見つけたリオスに案内されて、かつて『ロトの盾』を保管していた場所、 秘密の隠し部屋へとやって来た。 隠し部屋には、王妃・ティア・ティメラウス・リオスの他にも…

【創作 145】 感動の(?)再会

おれはナナと3日間ムーンペタで一緒にすごし、サマルトリアへと帰ってきた。 城に帰って来てまず不審に思ったのは、ティアの姿がどこにも見えないことだった。 ティアだけじゃねえ。 ティメラウスもリオスも、さらに王妃までもが城内から忽然と姿を消してい…

【創作 144】 行方不明

おれはナナと一緒にムーンペタで3泊し、久しぶりにサマルトリアへ帰ってきた。 にぎやかな城下町を歩き城に入ると、城内がやけに静かなことに気づいた。 いつもなら自室の前にある少し開けた場所で、ティメラウスやリオスをつかまえて わーわー言っているテ…

【創作 143】 本当に仲良し

ムーンブルク戦没者の慰霊地になりそうな丘を訪れているおれたち。 「坂道を寝転んでゴロゴロ転がると楽しいよ。一緒にやろうよ!」と言うトンヌラと 「どうせ転がるならあんたも道連れよ」と言うナナに丘の上に連れて来られたおれは 頂上で寝かされて転がさ…

【創作 142】 治療...?

「ムーンブルク戦没者の慰霊地は、ムーンペタの住民たちに整地してもらおうぜ」 おれが思いつきで言った意見にアルファズルもナナも賛成したあの話を、おれは 母ちゃんの家に泊めてもらう夕食の席で母ちゃん・トンヌラ・マリアに伝えた。 話を聞いた3人が実…

【創作 141】 問題提起

おれは約束していた通り、ナナと一緒にムーンペタの母ちゃんの家へ遊びに行った。 母ちゃんはトンヌラとマリアを呼び、おれたちはお互いのことをいろいろ教え合った。 マリアの提案でナナが赤ん坊にミルクをやっている間に、おれはトンヌラと話し合い そこに…

【創作 140】 そのうちわかる

ムーンブルク戦没者の慰霊地になりそうな丘を訪ねた帰り、おれはナナから今夜は ムーンペタで泊まっていかないかと誘われ、一緒に教会へと向かった。 帰る途中に思わずナナを押し倒してしまったことで出来た引っ叩かれた頬の腫れと ナナに好きな人を聞かない…

【創作 139】 危険な夜

おれはナナに連れられて「ムーンブルク戦没者の慰霊地」の候補としてアルファズルが 見つけ出した丘の上にやって来た。 そこでおれは、王と王妃のことを思い出して1人で涙ぐんでいたナナが我慢しないで 泣けるようにと背中を貸してやった。 以前、海岸で背…

【創作 138】 抱きしめたい

ナナから「一緒に来て欲しい場所がある」と誘われたおれは、ナナに付き合って ムーンペタの南にある丘を登った。 ムーンペタから南下して林道を抜けたすぐにある小高い丘。丘に登って西側を見ると ムーンブルクの様子も見えた。 両方の町のほぼ中心にあるこ…

【創作 137】 安住の地

眠れない夜をすごした翌朝、ナナがおれを訪ねてサマルトリアにやって来た。 ナナの指示で部屋のカギを開けたリオスと、好奇心でついてきたティアが去っていき 2人きりになったところで、ナナはおれを見てまぶしそうに目を細めた。 オーウェンの言葉を思い出…

【創作 136】 きらきらひかる

『泡美容』という美容液を塗ってから、ナナの顔がまぶしく光輝いて見える件について おれはオーウェンに尋ねに行った。 まさか、そのまま言うわけにいかねえから「王子から相談された」ということにして 話を聞いたのだが、オーウェンに「相手が光輝いて見え…

【創作 135】 「これは王子の話!」

裏庭で王妃に会って、ナナへの誕生日プレゼントの花について礼を伝えたおれは 王妃がティアからもらった『泡美容』を塗っていることに気づいた。 あの美容液を塗ってから、ナナのことがキラキラまぶしく見えて直視できない。 親父にベタ惚れの王妃も、親父の…

【創作 134】ベタ惚れの証?

「剣術を学びたい」とティメラウスに申し出て、体力づくりの稽古を始めたティアは 「武闘家の素質がある」とティメラウスに認められて、すっかり調子づいちまった。 「あたし、そのうち武術を試す冒険に出たいわ」とわけのわからねえことを言い出し、 おれと…

【創作 133】 おてんば姫

ムーンペタからサマルトリア城に帰って来たおれは、緑の騎士団の軍医待機所を訪ね サンチョにクッキーの礼を伝えた。 食いしん坊で食べ物に対して鋭い観察眼があると豪語するサンチョは、おれがこっそり 1つだけ「ハート型のクッキー」を焼いていたことを見…

【創作 132】 坊ちゃん

ナナの誕生パーティーを大成功で終えて、おれとティアはサマルトリアに帰って来た。 おれは、ナナへのプレゼントを用意するのに協力してくれた王妃・リオス・サンチョに 礼を言いに行こうと思っていたが、王妃に会いに行くのは妹のティアに先を越された。 ひ…

【創作 131】 人だかり

王子が青の騎士団の護衛たち2人と馬に乗って帰るのを見送った後、おれとティアは ナナとリーナに簡単な挨拶を済ませ、おれはその場でルーラの呪文を唱えた。 呪文は一瞬のうちに、おれたちをサマルトリア城下町の入口へと運んだ。 ティアは片方の手にリーナ…

【創作 130】 待ってるから

王子はミリアの乗る馬車を追いかけ、2人は情熱的な別れを周囲に見せつけた。 そこには、ローレシア青の騎士団で王子の護衛を任された2人の兵士も含まれていて 護衛2人が見たままをサイラス団長に報告すれば、おれたちが嘘をついてサイラスを 追い払ったこ…

【創作 129】 幻覚

「国王が旅立つのを見送って、私はムーンブルクに向かいます」と粘るサイラスを、 おれと王子とナナで協力して追い返したまでは良かったが、功労者であるはずのおれに 待っていたのは、人目もはばからずに見せつけてくる王子とミリアの姿だった... ミリアし…

【創作 128】 見せつけ

王子は、馬車で船着き場へ向かいルプガナに帰るミリアに挨拶しようとしていたが、 ムーンブルクの当番に向かう前に「見送りに来た」というサイラスにつかまった。 ミリアがいることを知られないように、なんとかサイラスだけを追い払いたい王子に おれは無言…

【創作 127】とっさの機転

ナナの誕生パーティーも大成功に終わり、ムーンブルクの船着き場から船に乗って それぞれの家に帰ることになった、オルム・レオン・ミリア。 ルプガナ船団長の計らいで、娘のミリアが船着き場に行くための馬車が手配され 船員たちが船長一行を迎えに来た。 …

【創作 126】 オルムの肩書き

ナナの誕生日、酔っぱらって教会でバカ騒ぎしたことでアルファズルの怒りを買い、 おれが出入り禁止になることを心配したオルムとレオンは、王子と共にアルファズルに 会いに行き「出入り禁止にするならおれたちを!」とアルファズルに訴えたらしい。 2人の…

【創作 125】 男の友情

ナナの誕生日の翌朝、おれたちはムーンペタの町人たちと一緒に、大聖堂の片づけと 掃除をおこなった。 みんなの協力であっという間に綺麗になり、王子が全員を代表してアルファズルに 挨拶しに行くと宣言したところ、なぜかオルムとレオンも一緒に行くと言い…

【創作 124】 テパの村 VS. ローレシア?!

ナナの誕生日の翌朝、おれが目を覚ますと、いつの間にか布団に寝かされていた。 二日酔いなのか、頭がガンガン痛む。 おれの隣では、オルムとレオンが布団の上で大きないびきをかきながら寝ていた。 「おはよう、カイン」 おれが起きたのを見て、王子が爽や…

【創作 123】おれたちも結婚?!

おばさんの息子トンヌラと幼なじみのマリアは結婚して、赤ん坊にも恵まれていた。 2人が結婚できたのは、マリアに理想的な婚約者が現れるという土壇場で、トンヌラが 自分の想いを素直にマリアに伝えたからだ。 親切にしてくれたおばさん... 「ムーンペタの…

【創作 122】 幸せを決めるのは...

ナナの誕生パーティーも大成功に終わり、おれはずっと親切にしてくれたおばさんを 礼も兼ねて家まで送ってやることにした。 家まで送る道すがら、パーティーのときにおばさんがおれに親切にしてくれたのは、 おばさんの息子のトンヌラとおれがよく似ているか…