ゲームブック ドラゴンクエストⅡを熱く語る!

不朽の名作「ゲームブック ドラゴンクエストⅡ」(エニックス版)                                        完成度の高い作品をゲームと比較しながら熱く語ります。 Twitter もあります→ https://twitter.com/john_dq2_book

創作物語

【創作 160】 侍女の事情

おれは昔の親父と王妃をよく知るばあさんを自室に招き、2人の馴れ初めを聞いた。 当初「母を亡くした幼いおれの遊び相手」として城に招いた女を気に入った親父は、 ろくに口も聞けないおれをダシにして「カインが喜ぶから」と3人での時間をつくり 女との交…

【創作 159】 プロポーズはまさかの...

親父との見合いの席を「おれとの泥遊び」を優先してすっぽかした女(今の王妃) すっぽかされてすっかり立腹していた親父は最初、女を追い返すつもりだったが おれと女が一緒に遊んだことで心を通わせて幸せそうに微笑みあっているのを見て 「息子の遊び相手…

【創作 158】 いい「ダシ」の息子

おれは「夕食の給仕してもらう」という名目でばあさんを自室に招き、王妃が初めて 王宮に来た日の話を聞いた。 おれは知らなかったんだが、おふくろの喪が明けたばかりでまだ再婚に消極的だった 親父のために、妃候補として良家の女がたくさん謁見の間に集め…

【創作 157】 パパのお見合い

親父と王妃がテパの村へ旅行に行ったので、おれは4日後にナナがサマルトリアを 訪ねてくるように、サンチョに頼んで万全を期した根回しをしておいた。 あと4日後までにやるべきことはモルディウスの監視の目を和らげておくことだけだ。 2日間、朝からずっ…

【創作 156】 懺悔の時間

親父と王妃がおれにサマルトリア王代理をまかせ、テパの村へと旅行に行った。 おれは親父たちが出かけた後でナナをサマルトリアへ招き、王様代行を見事に努める おれ様の立派な勇姿を見せつけてやろうと思っていたが、親父がおれの補佐になんと モルディウス…

【創作 155】 偵察部隊をかわせ!

テパの村に行きたいという親父と王妃のため、おれは村を訪れてレオンに通訳を頼み サマルトリアへと戻ってきた。 自分の務めを果たしたことを報告するのに、おれは謁見の間に親父と王妃を呼び出して テパの村でレオンに会ったことを伝えた。 レオンの人柄を…

【創作 154】 腹ん中で笑う2人の男

おれは親父たちの通訳をレオンに依頼するためテパの村へ行き、夜は成り行きで そのまま村で開催された宴に参加した。 村人に注がれるまま酒を飲み続けたおれは、酔いつぶれてしまったらしい。 ぶっ倒れたおれを村の奴らは担ぎ上げて宿屋に運び、宿代も出して…

【創作 153】 口の悪さが直る場所

旅行でテパの村に行きたいという親父と王妃の希望を叶えるため、おれはテパの村で レオンに会い通訳を依頼した。 レオンは親父たちの通訳を快諾してくれて、おれはそのまま帰っても良かったんだが 観光でテパの村を訪れた子どもが奇怪な刺青の男におびえて泣…

【創作 152】 テパの村の風習

ティアが勇者の泉に行ってしまい、寂しくなって涙ぐむ王妃を慰めるために親父は 夫婦2人での旅行を提案したらしい。 ベラヌールやペルポイなど、利便性が高くて活気のある町はたくさんあるというのに 王妃は「テパの村」に行きたいんだとか。ホント、困った…

【創作 151】 通訳を探せ!

旅に出るティアたち一行を見送っておれが自室に向かうと、部屋の前には王妃がいて おれが戻ってくるのを待っていた。 ティアが旅に出て寂しがる王妃を慰めるため、親父が「気晴らしに旅行へ行こう」と 王妃を誘ったんだそうだ。 親父たちが旅行に出ている間…

【創作 150】 新たなる旅立ち

ティアたちが旅に出る日の朝。 おれはティアが出発前に親父や王妃に謁見する予定になっていたことを思い出した。 おれはティアの部屋の扉を激しくたたき、謁見の約束をしたことなんてすっかり忘れて 部屋で遊んでいたティアを怒鳴りつけ、すぐさま謁見の間に…

【創作 149】 妹よ

ティアたちが旅に出る日の朝。 旅に同行する奴らが誰1人として魔法を使えず、途中でケガしたり毒を受けたときに 回復手段がないことを思い出したおれは、城を飛び出して道具屋に駆け込んだ。 道具屋の主人に頼んで、ありったけの薬草と毒消し草を詰めた袋を…

【創作 148】 旅立ちの朝に

おれは何度目かの寝返りをして舌打ちした。 くそっ! なんで眠れねえんだ! ティアとクリフトが勇者の泉とローレシア南のほこらまで行ってくるだけじゃねえか! 2人だけで行くんじゃなく、ティメラウスやリオスまでその旅には同行するんだぞ! しかも、ガキ…

【創作 147】 おにいちゃんは心配症

先日サマルトリア緑の騎士団に叙任され、勇者の泉で身を清めるというクリフト。 旅にはティアも同行するということで、おれと王妃はクリフトから詳しく話を聞いた。 クリフトは魔法に興味を持っており、魔戦士のおれに憧れを抱いていたんだという。 なんだ、…

【創作 146】 面談

3日ぶりにサマルトリアに帰って来たおれは、忽然と姿を消した城の奴らを探し回り ようやく見つけたリオスに案内されて、かつて『ロトの盾』を保管していた場所、 秘密の隠し部屋へとやって来た。 隠し部屋には、王妃・ティア・ティメラウス・リオスの他にも…

【創作 145】 感動の(?)再会

おれはナナと3日間ムーンペタで一緒にすごし、サマルトリアへと帰ってきた。 城に帰って来てまず不審に思ったのは、ティアの姿がどこにも見えないことだった。 ティアだけじゃねえ。 ティメラウスもリオスも、さらに王妃までもが城内から忽然と姿を消してい…

【創作 144】 行方不明

おれはナナと一緒にムーンペタで3泊し、久しぶりにサマルトリアへ帰ってきた。 にぎやかな城下町を歩き城に入ると、城内がやけに静かなことに気づいた。 いつもなら自室の前にある少し開けた場所で、ティメラウスやリオスをつかまえて わーわー言っているテ…

【創作 143】 本当に仲良し

ムーンブルク戦没者の慰霊地になりそうな丘を訪れているおれたち。 「坂道を寝転んでゴロゴロ転がると楽しいよ。一緒にやろうよ!」と言うトンヌラと 「どうせ転がるならあんたも道連れよ」と言うナナに丘の上に連れて来られたおれは 頂上で寝かされて転がさ…

【創作 142】 治療...?

「ムーンブルク戦没者の慰霊地は、ムーンペタの住民たちに整地してもらおうぜ」 おれが思いつきで言った意見にアルファズルもナナも賛成したあの話を、おれは 母ちゃんの家に泊めてもらう夕食の席で母ちゃん・トンヌラ・マリアに伝えた。 話を聞いた3人が実…

【創作 141】 問題提起

おれは約束していた通り、ナナと一緒にムーンペタの母ちゃんの家へ遊びに行った。 母ちゃんはトンヌラとマリアを呼び、おれたちはお互いのことをいろいろ教え合った。 マリアの提案でナナが赤ん坊にミルクをやっている間に、おれはトンヌラと話し合い そこに…

【創作 140】 そのうちわかる

ムーンブルク戦没者の慰霊地になりそうな丘を訪ねた帰り、おれはナナから今夜は ムーンペタで泊まっていかないかと誘われ、一緒に教会へと向かった。 帰る途中に思わずナナを押し倒してしまったことで出来た引っ叩かれた頬の腫れと ナナに好きな人を聞かない…

【創作 139】 危険な夜

おれはナナに連れられて「ムーンブルク戦没者の慰霊地」の候補としてアルファズルが 見つけ出した丘の上にやって来た。 そこでおれは、王と王妃のことを思い出して1人で涙ぐんでいたナナが我慢しないで 泣けるようにと背中を貸してやった。 以前、海岸で背…

【創作 138】 抱きしめたい

ナナから「一緒に来て欲しい場所がある」と誘われたおれは、ナナに付き合って ムーンペタの南にある丘を登った。 ムーンペタから南下して林道を抜けたすぐにある小高い丘。丘に登って西側を見ると ムーンブルクの様子も見えた。 両方の町のほぼ中心にあるこ…

【創作 137】 安住の地

眠れない夜をすごした翌朝、ナナがおれを訪ねてサマルトリアにやって来た。 ナナの指示で部屋のカギを開けたリオスと、好奇心でついてきたティアが去っていき 2人きりになったところで、ナナはおれを見てまぶしそうに目を細めた。 オーウェンの言葉を思い出…

【創作 136】 きらきらひかる

『泡美容』という美容液を塗ってから、ナナの顔がまぶしく光輝いて見える件について おれはオーウェンに尋ねに行った。 まさか、そのまま言うわけにいかねえから「王子から相談された」ということにして 話を聞いたのだが、オーウェンに「相手が光輝いて見え…

【創作 135】 「これは王子の話!」

裏庭で王妃に会って、ナナへの誕生日プレゼントの花について礼を伝えたおれは 王妃がティアからもらった『泡美容』を塗っていることに気づいた。 あの美容液を塗ってから、ナナのことがキラキラまぶしく見えて直視できない。 親父にベタ惚れの王妃も、親父の…

【創作 134】ベタ惚れの証?

「剣術を学びたい」とティメラウスに申し出て、体力づくりの稽古を始めたティアは 「武闘家の素質がある」とティメラウスに認められて、すっかり調子づいちまった。 「あたし、そのうち武術を試す冒険に出たいわ」とわけのわからねえことを言い出し、 おれと…

【創作 133】 おてんば姫

ムーンペタからサマルトリア城に帰って来たおれは、緑の騎士団の軍医待機所を訪ね サンチョにクッキーの礼を伝えた。 食いしん坊で食べ物に対して鋭い観察眼があると豪語するサンチョは、おれがこっそり 1つだけ「ハート型のクッキー」を焼いていたことを見…

【創作 132】 坊ちゃん

ナナの誕生パーティーを大成功で終えて、おれとティアはサマルトリアに帰って来た。 おれは、ナナへのプレゼントを用意するのに協力してくれた王妃・リオス・サンチョに 礼を言いに行こうと思っていたが、王妃に会いに行くのは妹のティアに先を越された。 ひ…

【創作 131】 人だかり

王子が青の騎士団の護衛たち2人と馬に乗って帰るのを見送った後、おれとティアは ナナとリーナに簡単な挨拶を済ませ、おれはその場でルーラの呪文を唱えた。 呪文は一瞬のうちに、おれたちをサマルトリア城下町の入口へと運んだ。 ティアは片方の手にリーナ…