ゲームブック ドラゴンクエストⅡを熱く語る!

不朽の名作「ゲームブック ドラゴンクエストⅡ」(エニックス版)                                        完成度の高い作品をゲームと比較しながら熱く語ります。 Twitter もあります→ https://twitter.com/john_dq2_book

【創作 ②】 平和な世界

おれはホロ酔いで浮かれてる感じを装いながら門番に近づくと

「ちょっと飲みすぎちまったから、酔い覚ましに散歩してくるよ」と告げた。

 

「は、はいっ!どうぞ、行ってらっしゃいませぇっ!」

門番の騎士はおまえも酔ってるんじゃないかと思うぐらい陽気に送り出してくれた。

 

おれから言わせてもらえば、そもそも青の騎士団は平和ボケした連中の集まりだ。

戦士たちは力があり武術にも優れているのだが、なんせ型にはまりすぎている。

堅物サイラス団長の指揮下で、日夜バカみてえにひたすら身体を鍛えあげて

力まかせに相手をなぎ倒すのが最強の戦法だと信じて疑わない。

 

だが、実際の戦いの場では、力よりも『戦術』が大事なのだ。

その点、我ら「緑の騎士団」は、戦い方を良く理解している。

状況に合わせ、おのおのが最善の働きが出来るように訓練された精鋭部隊だ。

 

まあ、青の騎士団は皇太子(次期国王)があれだからしょうがないよな。

あいつが正式に国王になったら、青の騎士団はますます無駄に身体を鍛えるだけの

平和ボケ集団になることだろう。

 

でも、それでいいんじゃねえかと外に出て思った。

ハーゴンの魔力は消え去り、城の外も平和そのものだ。

草原のあたりをスライムがぽよんぽよんと飛び跳ねていたが襲ってくる気配もない。

 

これだけ平和で穏やかな状況なら、おれが1人でふらっと出ていったまま

しばらく戻らなくても、大騒ぎになることはまずないだろう。


一瞬、ティアが追いかけてくるような気がして後ろを振り返ったが

おれを送りだした門番があくびをしているだけで、他には誰もいなかった。

 

ティアは宴が始まってしばらくの間は、おれの隣でおとなしくしていたが

同じようにナナの隣に座っていたリーナをナナから紹介してもらうと

歳が近いということもあってすぐに打ち解け、そのまま話し込んでいた。

今頃はナナ、ティア、リーナの3人で服装がどうだの髪型がどうだの

くだらない話で盛り上がっているにちがいない。

 

結局、オーケストラの演奏の間中ぐずぐずと鼻をすすってた王子は

宴の席に案内され、乾杯の頃にはようやく泣き止んだ。

その後はすっかり調子を取り戻し、いつものように朗らかに笑いながら

次期国王らしくビシッとした態度で人々の祝辞を受けていた。

これならほっといても問題ないだろう。

 

おれはすばやく城の裏手に回ると、ルーラを唱えるため呼吸を整えて目を閉じた。

身体に緊張が走る。向こうに行ったら何が起こるかわからない。

あのおっさんは、いきなり思いつきで突拍子もないことを言い出すからな。

 

念のため、戦闘に備えて腰にはレイピアをつけた。

向こうに行ったら言うべきことはきっちり言わしてもらうため

腹は満たしたが、酒はほとんど飲まずにやり過ごした。


よし、これなら大丈夫だ。

相手がどう出てこようと、おれにも対処は出来るだろう。

 

「二つの点は一つの点に。星幽界の守護者よ、われをかの場所へと導きたまえ。ルーラ!」

 

 

第2回はここまで。

ひっぱるよね~ (;´∀`)

なかなか話が進まず、みなさまが楽しみにしている3人の会話もなくてスミマセン!

 

カインもどっか行っちゃったので (;´∀`)

会話する場面が見られるのはまだまだ先になりますね (´;ω;`)

 

王子がサマルトリア城を訪れたとき、ローレシアサマルトリアを比べて

ローレシアの方が上だ!」みたいに思っていたシーンがありました。

ローレシアの王子、ぼやきのまとめ (;´∀`) - ゲームブック ドラゴンクエストⅡを熱く語る!

たいしたことない店、たいしたことない教会、たいしたことない神父と

心の中で辛辣にぼやいていて可愛らしかったですよね ( *´艸`)

今回は、カインが青の騎士団をディスる場面を入れてみましたヾ(*´∀`*)ノ

青の騎士団と緑の騎士団も仲悪いですからね~ ( *´艸`)

 

さて、入念な準備をしてルーラでどこかへ飛んでいったカイン。

一癖ありそうな「おっさん」がいるところみたいですね。

いったいどこへ行ったのでしょう?

 

 

次回もお楽しみに~ヾ(*´∀`*)ノ