ここからは下巻のスタートです。
サマルトリアが誇る、緑の騎士団が城から西へと騎馬を走らせています。
騎馬隊を率いているのは40代前半ぐらいのがっしりとした男。
太い金色の眉に、意志の強さを表すがっしりした獅子鼻。
褐色の瞳はいたずら小僧のように輝き、唇の端も軽く持ち上がっている。
たくわえられた口ひげをとれば、カインに似ていないこともない。
カインの父、サマルトリア王です!
ムーンブルク落城後、敵の侵入を防ぐために封鎖していた「ローラの門」
ローラの門が破られたと聞き、王様が自ら出陣してきたのです。
ローラの門に近づくと、あちこちで倒れているサマルトリアの兵士たち。
襲っているのは銀色に光るロボットたち、メタルハンターです。
「総軍!かかれぇ!!」
サマルトリア王の号令を合図に、騎馬隊が一気にメタルハンターに襲い掛かります。
「ラキートキ、ルキィィィィー!」不気味な音を立てて壊れていくロボット。
圧倒的な数の差で、サマルトリアの騎士団はメタルハンターを蹴散らしていきます!
「ハーハッハッハ!たいした敵ではないな」
後方に待機して戦況を見つめながら、満足げに笑うサマルトリア王 ( `▽´)ノ
残ったメタルハンターはローラの門の海底トンネルへと戻っていきます。
「いいぞ!一気に押し戻せー!!」
すっかり調子づいた緑の騎士団は、ローラの門の洞窟へと進軍します。
ルオオオオーーン!
洞窟の奥から聞こえてくる不気味な叫び声…立ち込める硫黄のにおい…。
「いかん!離れろ!!」
その王様の警告は遅すぎました (*_*;
トンネルの奥から勢いよく噴き出してくる炎
洞窟へと向かっていた騎馬隊は一瞬にして炎に焼かれてしまいました (>_<)
トンネルの奥から顔を出したのは、ドラゴンの群れ…(゚Д゚;)
接近戦にはめっぽう強いサマルトリアの<緑の騎士団>
最強の軍隊ですが、遠距離から炎を吐かれては、なすすべがありません。
サマルトリア自慢の騎馬隊が、ドラゴンの炎で焼かれていきます…
ダメだ…このままでは…(>_<)
「全軍、撤退じゃ!!王宮へ戻れ!!」
「陛下!」王様を心配して集まってくる騎士たち。
「馬鹿者!集まってくるな!
かたまっていては敵の炎で全滅するぞ!
無事に帰り、わが城で再び会いまみえようぞ!
1人たりとも死んではならんぞ!」
バラバラに離散して、サマルトリア城を目指す王と騎士たち。
その数は10隊程度にまで減ってしまっていました (*_*)
王様たちを追うドラゴンの群れがサマルトリアの森を焼き尽くしていきます。
ドラゴンの群れがローラの門を抜け、一瞬の静寂がおとずれた後…
トンネルの奥からさらに2頭のドラゴンが姿を現します。
今までのドラゴンたちとは違う、腹の赤い1頭と全身茶色の1頭。
(キースドラゴンとダースドラゴンですね…(>_<))
2頭のドラゴンを率いているのは、白い仮面をかぶった悪魔神官デヌス。
悪魔神官デヌスは笑いながらドラゴン2頭の手綱を操っています。
「フハハハハ。逃げるがいい、サマルトリア軍よ。
ムーンブルクの次は貴様らの城が灰になるのだ!」
下巻は波乱のスタートとなりました (>_<)
封鎖していたローラの門は突破され、ハーゴン軍の侵略を許してしまいました。
さらに、ドラゴンの群れがサマルトリア城へとせまっています。
カインの父、サマルトリア王は? そしてサマルトリア城の運命は??
ドラゴンの群れが追撃しているサマルトリア城の行く末が気になりますが
次回から話は王子たちに戻ります。
次回もお楽しみに~♪