おまたせいたしました!
これからゲームブックのオリジナル要素について書いていきたいと思います。
今日のテーマは
ローレシアの王子がどうのつるぎと50ゴールドをもって城を出た理由
ゲームを始めたとき、疑問に感じませんでしたか?
ロトの子孫で一国の王子なのに、まともな装備もないまま
父王から〈どうのつるぎ〉と〈50ゴールド〉だけ持たされて
「さあ、わがむすこよ!ハーゴンをたおしてまいれ!」って。
いやいや、お父さん!!近所のおつかいじゃないんだから!
せめて盾をください。
せめて100ゴールドはください!
ゲームではモヤモヤした旅立ちとなりますが
ゲームブックでは納得できる旅立ちが描かれています。
※ 話は王子の一人称(ぼく)で進むので、王子に名前はありません。
今日は、ぼくの16歳の誕生日で一人前の騎士としての叙任式。
その式典の最中に、傷ついたムーンブルク兵が場内に入ってきます。
兵士は王様にムーンブルク落城を伝えます。
そして、ゲームのスタートと同様に「ハーゴン討伐のご対策を…ぐふっ」
ぼくはとっさに倒れた兵士に駆け寄り抱き起そうとします。
すると、倒れた兵士から黒い霧のようなものが!
その霧は徐々に形を変え、シルバーデビルの姿に!!
なんと、シルバーデビルがムーンブルク兵に取り憑いていたのです!
シルバーデビルの口が大きく裂けて中から灼熱の炎が!
(編集:注)本で確認しました。炎を吐いたのではなく、呪文でした。
王子は魔法オンチなので何の魔法かはわかりませんがおそらくベキラマ。
魔物の指先が急速に発熱していく!
王子 あぶない!
国王がとっさに王子を突き飛ばし、自分が身代わりとなって焼かれます
魔物の放った青白い閃光が父を直撃しました!
お父さーん!!
雷に打たれたように父の身体は焼け焦げていた。
そばに控えていた大司教が聖水を使ってシルバーデビルを追い払います。
ゲームブックではトヘロスの呪文(聖水)はアンデット系の魔物に
絶大な効果を発揮するとても強い呪文(アイテム)です。
大司教が駆け寄り懸命な治療を施したことで、父は一命を取り留めます。
ですが、ベット上に起き上って兵士に指示を送るのが精いっぱい。
非常事態にぼくも何かしたいと思うのですが、父王にきつく止められます。
起き上れるようになったとはいえ、王様は予断を許さない状態。
母上は病弱なため、王宮にて静養中。
「このうえ、おまえにまで何かあったら国家の危機だ。
すべて、城の兵士たちに任せておまえはおとなしくしていろ!」と。
毎日、負傷して帰ってくる兵士たちを見ながら悶々とする日々。
そんなとき、頭に響いてきた女の子からの「たすけて!」の声。
この声は、ムーンブルクのナナ姫!
魔法に長けた姫からのテレパシーに間違いない!
こうしてはいられない!
ぼくは着の身着のままで部屋を飛び出した!!
父王が倒れた今、王子としては城に残って国を守らなければならない。
でも、ナナ姫を助けなければ!!
王の反対を押し切り、黙って城を飛び出すことに決めた王子。
追っ手から逃れるため、最低限の軽装で民間人に紛れる必要があった。
だから、〈どうのつるぎ〉と〈50ゴールド〉なんです!!
ちなみに城を出る前に大司教に会わないと、〈どうのつるぎ〉すら持ちません。
※ 父王、母上、大司教との対面について追加しました。
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ここでは、ゲームに合わせて〈どうのつるぎ〉と書いていますが
「王者の剣」という名前は立派ですが実際はボロボロの剣。
錆びついてて今にも折れそうな剣ですが、とりあえず持っていきます。
ロトの子孫で一国の王子がろくな装備もせずに城を出た理由。
どうのつるぎと50ゴールドしか持たなかった理由は
王の反対を押し切り、身分を隠してナナ姫を助けにいくため
スッキリできるスタートですよね!
最初から素晴らしい設定です。
こんな感じで、どんどんゲームブックの素晴らしさを書いていきますね。
次回もお楽しみに~♪